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内田百﨤 匂いのする夢

幻想とは何だろう?辞書でひいてみれば「現実にないことを思い描くこと。また、その思い」とでるが、あなたは、どんなことまで思い描けるだろうか?またそこに 匂いや風のゆらめきまで描き込むことはできるだろうか?
例え それが夢で見た話であっても。

内田百﨤 見慣れない名前にひきこまれるように本屋で手に取った。
ページを開くと 知らぬ間に見たことのない夢の中に放り込まれる。

件(くだん。体は牛 顔は人の怪物)になってしまったり、豹に追いかけられたり、口の中にいっぱい毛が生えたり、牛の胴体より大きな鰻が堀から出てくるのを追いかけたり、、。

hyaken.jpg

amazon より 芥川龍之介が描いた百﨤

夏目漱石の弟子として 随筆家として有名な内田百﨤。
彼の小説(短編)は、体を持ったまま見る夢のようだ。どこまでも不条理な状態だが、鮮明に描き込まれた景色が、物語の中に引き込んできていく。
幻想を描く作家は、たくさんいる。しかし そこに"肉体がある""手触りを感じる"ところまで書ける作家は、そう多くはないのではないだろう。


" 黄色い大きな月が向こうに懸かっている。色ばかりで光がない。夜かと思うとそうでもないらしい。後ろの空には蒼白い光が流れている。日がくれたのか、夜がくるかもわからない。黄色い月の面を蜻蛉が一匹浮くように飛んだ。黒い影が月の面から消えたら、蜻蛉はどこへ行ったか分からなくなってしまった。私は見果てもない広い原の真ん中に立っている。"

と始まる「件」は、特にお気に入りの一つだ。いつのまにか 件(体は牛 顔は人の怪物)になってた私は、件は3日の間に重大な予言をして 死ぬことを思い出す。そのうち周りにたくさんの人が予言を聞きに集まってくるのだが、するべき予言を何一つ思い浮かばない。といった内容だが、切迫感を独特のユーモアが流れている。
そんな話を登場人物になってしまったように読ませるのは、上記の分の"蜻蛉"のような感触に近いなにげないディテールにあるように思われる。

余談だが、もう一つのお気に入り「豹」を読んだ時、カフカ寓話集の「獣」「貂(てん)」と同じ動物が出てきた様な気がした。ほぼ同時期を生きた作家として カフカのことを百﨤は知っていたのだろうか?
私には、内田百﨤とカフカには、同様の空気が流れているように感じる。



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